「ずっとランドセル」への想い

4 ずっといっしょ

我が家は子供が二人とも入学したので、もうランドセルを買うことはありません。
けれど、買った後に「こうしたかったな」と思うことはあります。
タナカ家ならシンプルなランドセルを選んだと思いますが、例えばどういうところですか?

細かいところなんですけど、我が家の場合は、まずは素材、それから色を選びました。
材質は長男長女ともに小柄だったので、軽くてすぐに体に馴染むクラリーノを選びました。

男の子は乱暴に扱うこともあるので、大マチの部分にはしっかりとした下地材が重要だと思います。
また、かぶせ裏は汚れが目立つので、柄があったほうが目立たなくてよいなと思いました。
細かいところ、大切ですね。
今回のランドセルづくりでは、その辺も反映してつくったと思いますが、いよいよ「ずっと」ランドセルのお話をしていきたいと思いますが、ずばり、ポイントはなんでしょう。

実際にランドセルを使う中で感じたことを、きなこさんと話し合いながら、デザインを進めていきました。
基本的にはシンプルなデザインながらも、ワンポイントの刺繍を入れたり、かぶせ裏のデザインをこだわったり。
まずは、なんといっても刺繍ですね。
すごくきれいに仕上がりましたよね。
これ、気になるほつれの心配もないんですよね?
そうです。よほどのことがない限り、ほつれる心配のないつくりになっています。
この刺繍のモチーフの「きのみ」と「ミモザ」に対する想いは、タナカの想いというか、ママの想いがたっぷりつまっているなと感じました。
これもきなこさんとほとんどいっしょの想いでしたよね。

そうでしたね。
「きのみ」は「成長」を表す樹木。これから沢山のことを吸収してぐんぐんと伸びて行く「幹」。 そして才能を表す「実」をモチーフにしました。
そして「ミモザ」はミモザの花ことばでもある、「友情」。 親友のようにずっと寄り添って、わたしたちと一緒に成長を見守る、 そんな想いをモチーフにしました。
すばらしい。見なくても言えるのが流石です。(笑
「ずっと」というコンセプトにもママの想いがつまっていると思いました。
ランドセルは小学校生活という新たに始まる旅にずっと寄り添ってくれるお守りのような存在だと思います。
いつまでもずっと見守ってくれるお守りの「しるし」として刺繍に想いをこめました。
ステキですね、お守りのようなランドセル。

そして、全体的なデザインも大切にしたことがあります。購入する大人も嬉しくなる、家に置いてあっても可愛い、高学年になっても使いやすい落ち着いたスモーキーカラーを選びました。
そうなんですよね。ランドセルは6年間使うものだから、高学年になっても飽きないように「かわいい」よりも「オシャレ」を意識してデザインしましたね。
普遍性のあるまるやさんかくを使った半かぶせ裏のデザイン。刺繍のモチーフもボテっとなりすぎないように細い線にしたので、職人さんの刺繍技術には脱帽でした。
あと、作りながら、半かぶせもカジュアルなイメージでいいなと思いました。
そうですね。こどもと暮らしで取り扱っているランドセルの中でも、半かぶせが一番人気ですよね。
今回つくってみて私も娘に半かぶせのランドセルを選んであげたかったと思いました。

個人的に一番気に入っているポイントは、前ポケットの名札入れのところがお家のカタチになっているところですね。
そこはランドセル工場の職人さんとも何度も話をしました。かぶせを開けるたびにお家のカタチが見えたら、子供もうれしい気持ちになりますよね。

本当ですね。
「いってきます」「いってらっしゃい」「ただいま」「おかえり」という声が聞こえてきそうです。
ランドセルが多様化して、モノの買い方が変わる中でも、学校へ向かう子供を見送る親心と何度もこちら振り返る子供心は、ずっと変わらない風景かもしれないですね。

そうですね。そんな想いを紡いでつくった「ずっとランドセル」。たくさんの人に触れていただき、6年間ずっといっしょに旅をしていただけることを願っています!
展示会場でみなさまにお会いできるのを、スタッフ一同楽しみにしております。

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